学校日記

読書のすすめ

公開日
2020/04/16
更新日
2020/04/16

校長室の窓 R2

 諸福中学校の皆さん、元気に過ごしていますか。新入生の皆さんには、まだ会うことすらできていませんが、新2、3年生には、昨年度の三学期始業式だったと思いますが、私の一年の目標として、「50冊以上の本を読むこと」を挙げたはずです。休校の影響もあり、読書の時間が増えました。皆さんはいかがでしょう。最近読んだ二冊は皆さんや、保護者の方にも薦められそうなので紹介します。
まずは、宮部みゆきさんの『三鬼』という本です。江戸時代、ある商家で主人公の女性が、様々な事情を抱えた人たちを招いて打ち明け話を聞くというシリーズもので、すでに文庫で四冊出版されています。『三鬼』は、その四冊目になります。不思議なお話の中に、人の持つ善いもの悪いものが描かれています。感想はそれぞれ違うでしょうが、私はページが少なくなっていくのが惜しいほど引き込まれました。保護者の方なら『百物語』と言えばわかってもらえるでしょうか。もう一冊は、重松清さんの『きみの町で』です。『こども哲学』という訳本の付録として書かれた短編小説集で、あっという間に読み終えてしまえるほど薄いものです。しかし「哲学」というほどですから、「答えのない問い」に対して、子どもの目線でとらえた矛盾をまっすぐに書いてあり、深いものがあります。不透明さを増すこれからの社会を生きて行かなければならない皆さんには、ぴったりの一冊になるかもしれません。
休校期間はまだ続きます。健康に留意しながら、読書の習慣もつけてください。