学校日記

第39回 卒業証書授与式

公開日
2021/03/12
更新日
2021/03/12

校長室の窓 R2

 本日、本校の第39回卒業証書授与式を挙行いたしました。コロナ禍においての、縮小した形ではありましたが、逆にしっとりした良い式になったと思います。
 式辞として、私から卒業生にお話しした内容を以下にあげておきます。

 
 三十九期生の皆さん、卒業、おめでとう。

 今、皆さん一人ひとりに、無事、卒業証書を手渡すことができ、ほっとしています。前年度に引き続き、このように縮小した形での式となったことを残念には思いますが、今日は皆さんを新たなステージへと送り出す晴れの場です。皆さんの背中を押すような、前向きな言葉を贈りたいと思います。
 
 昨年卒業した皆さんの先輩たちに、私は身につけてほしい二つの事柄について話しました。一つ目は「正しい判断ができる」ということ。そしてもう一つが「自分を信じる」ということでした。どちらも大切なことですが、皆さんにはさらに、やがて訪れるアフターコロナの時代を見据えて、「変化を楽しむ」ことと、「人生の主役は自分だ」という二つの事柄についてお話ししたいと思います。

 まず、「変化を楽しむ」ということです。今回のコロナ禍において、すでに私たちを取り巻く状況は大きく変わりました。ソーシャルディスタンス、オンラインによる生活など、これまで意識されなかったことが新たな常識となっています。一度変わり始めたものは、その勢いをますます強めていくでしょう。私たちは否応なくその変化の流れに身を投じなければなりません。ならばいっそのこと、特に若い皆さんは、その変化を積極的に楽しむぐらいがいい。変化を恐れず、日々変わりゆく自分を、自分自身で応援できるようになってほしいと思います。
 そしてもう一つは「人生の主役は自分だ」ということです。当たり前だと思うかもしれませんが、そのことに気づいている人は少ないと思います。例えば、自分で選んだと思っていた服が、実はコマーシャルで何度も流されていたり、有名な芸能人が着ていたりしたからだということはありませんか。友人と話す内容が、SNSで流行っている考えとそっくりなことはないですか。違和感を抱えながら、周りに合わせなければと、心を押し殺してしまったこともあるのではないでしょうか。しかし、あなたの人生はあなた自身のものです。ならば、物事を見る物差しを自分の手に取り戻しましょう。それによって、時には失敗することや、痛い目を見ることもあるかもしれません。しかし、映画やドラマでも、始めから終わりまでうまくいくものより、山あり谷あり、主人公が苦労のうえ何かを成し遂げるという展開の方が面白いでしょう。一度切りの人生、自分の感性を大切にし、様々なことにチャレンジして、楽しいストーリーを描いてみてください。

 この後、保護者の皆様に謝意を述べ、最後にこう締めくくりました。

 最後に、皆さんの前途が多様な可能性に満ち溢れていることを確信し、もう一度言います。変化し、成長していく自分自身を楽しみながら、同時に、これから始まる人生というドラマを、脇役ではなく主役として情熱的に演じてください。


 第39期生の皆さん、卒業おめでとう! 保護者の皆様、ありがとうございました。