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3年生人権学習 雑賀さんに来ていただいて1

 2月13日(木)3・4時間目に3年生の人権学習として視覚障害のある雑賀利幸さんに来ていただき、学習しました。雑賀さんには毎年来て頂いてお話をしていただいていますが、その軽妙でユーモアたっぷりの語り口に子どもたちが引き込まれていきます。
「私は、雑賀利幸と言います。みんなと私の仲やから、私のこと“としちゃん”と呼んで。」(笑)
「ははは、としちゃん」「とちちゃん。」(子)「とちちゃん違うで。としちゃんや。とちちゃんやったら、何かこけてしまいそうや」(雑賀)(笑)
「話する前に、一つ約束してほしいことがあるねん。みんな目をつむってくれるか。」
 <首を縦にふったり、横にふったり、手をあげたりの動作をして。>「ぼくが何をしてたかわかるか?」(雑賀)「ううん。わかれへん」(子)「そやろ。見えへんやろ。ぼくもみんなが見えへんから、話を聞いたらはいとかうんとか何でもええから声出ししてください。」(雑賀)「はい」(子)
「それでは、まずは歳。いくつに見える?」「35歳」「45歳」「60歳」「50歳」(子)「実は・・・
お野菜。うそうそ、1967年生まれ46歳。血液型は何やと思う?」(雑賀)「・・・」(子)
「体見たらわかるやろ。」(雑賀)「・・・???」(子)「小型や」(雑賀)ポカ〜ン(子)
「ハハハ、ほんまはA型です。いつ目が見えへんようになったか話しようか。びっくりするで。小学
校の時はよう見えててん。視力検査の一番下まで見えててんで。中学校に行ったら右目が見えなくな
って、高校で左目も見えなくなってしもてん。だから、学校行かれへんから1年休んで、点字や白い
杖の勉強したり訓練したりしたんや。高校の話するわ。ピアノ弾いててんで。目見えへんけど。」
「へぇー。」(子)ピアノを録音したカセットを聴かせてくださいました。
「スキーにも行ったんや。」(雑賀)「えーっ」(子)4枚のスキーの写真を見せてくださいました。
「ほんなら目見えへんと困ることってわかる?」(雑賀)「どっか行かれへん。」(子)「うん、どこでも自由には行かれへん。慣れてるところは行けるけど。難しい言葉で“移動”て言うねんな。」(雑賀)「字が読まれへん」(子)「うん、レストラン行って、メニューが見えへん。こんなん情報いうねん。そやけど、目がみえへんからといって悪いことばかりやない。良いこともあるねんで。」(雑賀)「死体とか見なくてよい。」(子)「うん確かに。へんなもん見んでええねん。見たくないもんもあるやろ。それにみんなは、大勢の人の前で話したりするの緊張せえへんか。ぼくは、見えへんから何人おっても一緒やで。」(雑賀)「ご飯は食べさせてもらっていると思う?自分で食べます。そやけど何があるかはわかれへん。カレーとかはわかるけど。」「服は着れると思うか?」上着を脱いで、また着て見せて。「おーっ」(子)「そやけど、服選ぶのが大変や。色がわかれへん。」(雑賀)「分けてる?」(子)
「うん、ハンガーに点字で赤とか白とか書いてんねん。」(雑賀)「お風呂。これは家のやったら行けるで。お風呂は日によって場所かわらんやろ。毎日変わったらこわいわな。」(笑)「シャンプーもみんなと一緒。みんなもシャンプーするとき、目つむっていてもできるやろ。」(雑賀)「読み書き。字書けるで。」黒板に漢字で『住道南』と書かれました。これは私たちが目をつむって字がある程度書けるのと同じかなと思いました。「買い物はどうしてるか。八百屋さんに行って『にんじんください』といったらくれるやろ。でも、スーパーが困るねん。どこに何があるのかわかれへん。」私たち健常者にとって便利なものが全ての人に便利であるとは言えないのですね。逆に障害のある人にとって便利なものは、全ての人に便利であるということは多いですね。ここにだれもが住みやすい町づくりのヒントがありそうです。
「外に行く時の話しよか。一人で歩く時は盲導犬や白い杖を使って歩くねん。僕は白い杖を使ってる。」
折りたたみの杖が一瞬に1本の杖になるのを見て「うぉーっ」(子)「かっこええやろ。ほしいか?」(雑賀)「うん。」(子)「白い杖をついてる人見かけたら、自転車乗ってる人、気い付けてや。前にこうして杖ついてるやろ。自転車よけてくれへんかったら、タイヤに杖が入るときがあるねん。そしたら自転車はこけるし、杖は折れるし、大変なんや。」(雑賀)
質問タイムになりました。子どもたちからは次々に質問します。
「車の乗り降りはどうしますか?」「電話かけるとき、ボタンを押すのはどうしますか?」「駅から家までのルートはわかりますか?」「くつ脱いだあと、どのようにしてはきますか?」「パソコンはどうしてるのですか?」質問一つひとつにていねに答えてくださいました。「時計はどうして見るんですか。」という質問のときに「今34ぷんやろ。」と雑賀さん。「えーっ。」とざわめく子どもたち。「腹時計でわかるねん。うそうそ。実はこれ。」といって腕時計を見せて「これは針がさわれるようになっていて、そっと今みんなにわからんように触ってん。」腕時計のガラス部分が開くようになっていて、針の部分をさわって分かるようになっていました。

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