学校教育目標「たくましく大きく生きる」

卒業式 式辞

先日実施した、「第38回 卒業証書授与式」の式辞です。

 三十八期生の皆さん、卒業、おめでとう。
 国難ともいえる状況でも、縮小した形ではありますが、卒業証書授与式を実施できたことを、嬉しく思っています。
 この良き日、新たな一歩を踏み出す皆さんに、これからの社会を生きて行くうえで、ぜひ身に付けていただきたい二つのことを話します。
 まず、「正しい判断ができる」ということです。今回の出来事で、ネット上などでの「デマ」や「風評」に踊らされる大人たちの姿を目の当たりにして、皆さんはどう感じたでしょう。「何が正しくて、何が正しくないのか」しっかりと見極める目を持つことは、とても大切なことです。溢れる情報に流されず、その中から、いわゆる「本物」を見つけ出すには、それなりの知識と経験が必要です。成功や失敗を重ねながら、ぜひその力をつけてください。
 そしてもう一つは「自分を信じる」ということです。時代はますます不透明となり、しばらくこの傾向は変わらないでしょう。しかし、歴史を振り返ってみると「変革」は必ず若者によって成されてきました。この世界を、今よりずっと明るく、そして希望に満ちたものに変える力を秘めているのは皆さんです。「自分なんて」と何もしないうちから諦めてしまうのではなく、「自分自身」を含めた、たくさんの若い人たちが持つ可能性を信じてほしいと思います。
 さて、保護者の皆さま、お子さまのご卒業、本当におめでとうございます。深い愛情を持っていつくしみ、大切に見守ってこられたご苦労に対しまして、改めて敬意を表しますと共に、これまで本校の教育活動に、温かいご理解とご協力を賜りましたこと、心より感謝申し上げます。このような状況下での式ではありますが、だからこそ、一層心に残るものになると思っています。
 卒業生の皆さん、今日まであなたを育ててくださったご家族に、ぜひ「ありがとう」の気持ちを伝えてください。お世話になった教職員や地域の方たちにも、感謝の気持ちを伝えてもらえたら、これ以上のことはありません。
 最後に、皆さんは「予祝」というものを知っていますか。「予祝」とは、あらかじめお祝いをしてしまうことで、幸せを呼び込むことです。この地域で山車(だんじり)を引きまわして豊作を願う秋祭りも「予祝」の一つです。
 また日本には「言霊」という考えもあります。そこで、私はこう言って皆さんの前途をあらかじめお祝いし、式辞とさせていただきます。
 「第三十八期 卒業生の皆さん。皆さんの前途は光り輝き、大きな希望に満ち溢れています。」


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