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卒業式 式辞

式辞

一雨ごとに暖かさを増し、地面では小さな花が咲きはじめ、春の訪れを感じるようになりました。
このよき日に大東市立諸福小学校第四十八回卒業式が、ご来賓の方々を迎え、このように盛大に挙行できますことに、教職員一同、心より感謝申し上げます。
 本日はご多用中にも関わりませず、大東市教育委員会指導主事 武林繁正様、大東市議会議員 北村哲夫様、水落康一郎様をはじめ、多くのご来賓のご列席を賜り、高いところからではございますが、厚く御礼申し上げます。

さて、本日卒業される百十一名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
私は皆さんが4年生の時から3年間、皆さんと一緒にこの諸福小学校で過ごしてきましたが、その成長ぶりには驚かされました。特に6年生の1年間は、一人ひとりが、「自分で考えて行動しよう」とする力をつけてきたと思います。

去年の5月からはコロナウイルス感染症が、5類の扱いになり、様々な制限が解かれて、学校でもいろんな行事が行われるようになりました。中でも運動会は、コロナ前と同じように全校児童が集まって行う形での実施となりました。しかし、「コロナ前と同じように」とは言っても、行事の進め方は去年とは全く違います。6年生の皆さんにとっては、先輩のお手本なしで全校児童のリーダーとならねばならないという、大変難しいことだったでしょう。それでも、6年生の皆さんは、自分たちの競技や演技の練習はもちろん、前日の準備、応援団、他の学年の準備などをしっかりとやり切りました。
他にも、音楽会や1年生との交流、縦割りグループでのふれあい集会など、数えあげればきりがないくらいの「お手本なし」の活動がありました。それらは、常に、どうすればいいのか、自分で考え、決めて行動しなくては次に進めないことの連続でしたね。それらを皆さんは、すべてやり遂げてくれた。諸福小学校がコロナ以前のような活気を取り戻すことができたのは、皆さんのおかげであると言っても過言ではありません。本当に感謝しています。ありがとう。そして、実は、そのことは、これからの皆さんの人生においてとても大事なことなのです。

人生とは選択、つまり、自分で選び取ることの連続です。時間は、全ての人に平等に流れていきます。その中で、今、自分は何をするか、自分で選び、決めて自分で進んでいくのです。人に言われて従うことや、誰かがすることをマネすることも含め、「そうする」ということを選ぶのは自分です。もちろん、一人ひとり違う個性を持ち、違う環境で育っているのですから、スタートの条件はみんな違いますが、その上で、自分が「どうするのか」ということは、自分が選んで決めるしかない。

世の中では、分からないことがあれば、AIつまり人工知能にたずねたり、かわりにやらせたりすることが増えてきました。でも、実は、「自分で考え、意思を持って決める」ということは、AIにはできないことなのです。

AIとは、与えられた膨大な量の世の中の情報をもとに、それらしい答えを出すように作られているものです。そこに「意志」はありません。だから、間違った情報をたくさん与えられると、間違った答えを出すようにもなるのです。しかし、人間は、たとえ周りの大多数が間違ったことをしていても、自分が「それは間違いだ」と思ったり、「自分はこうしたい」と思ったりすれば、その大多数の人たちとは違う行動をする決断ができるのです。そこがAIと人間の大きな違いだと私は思います。

だから、皆さんには、これから始まる生活の中で、自分の行動について、自分で考え、自分で決めていけるようになってほしいと思います。自分が納得して決めた道なら、きっと力いっぱい頑張れるはずですから!

最後になりましたが、保護者の皆様、本日は、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。立派に成長し、卒業証書を手にする姿に、感慨もひとしおのことと思います。
これからはお子様も多感な時期を迎えます。色々な試練もあるかもしれませんが、お子様の心の支えとなり、一緒に乗り越えていってほしいと願っています。
また、保護者の皆様を含め、地域の方々には日頃よりいろいろと支えていただき、ありがとうございました。

この会場にいらっしゃる皆様の今後の活躍をお祈りして私の式辞とさせていただきます。


  令和六年三月十八日
  大東市立諸福小学校
        校長 田村 ひとみ

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