大東市立三箇小学校

雨の物語をつくろう!

図書委員会では5,6月のイベントとして、「雨」をテーマに詩や物語の創作を募っています。今、図書室前の廊下には、すてきな詩や物語がところ狭しと展示されています。ぜひ機会がありましたら、ご覧になってください。

三箇小学校の創立記念日・6月25日と校章にもなったあじさいにちなんで、心温まる物語を6年生が創作してくれましたので、ご紹介いたします。

題名『あじさいと光るアマちゃん』

遠い遠い空の上。雨つぶのアマちゃんが、不安そうに地上を見つめていました。

「私、ここからおりなくちゃいけないの?」

「そうよ。でも、ぜんぜんこわくないわ。」

と、アマちゃんのお母さんが言います。

「で、でも、こんな高い所からとびおりるんだよ?こわいよ…。」

アマちゃんは小さくふるえました。

お母さんはそんなアマちゃんの頭を、優しくなでてくれました。

今日はアマちゃんが地上へ降りる日。でも、こわがってなかなかとびおりれません。

しばらくすると、アマちゃんの友達が降りるのをさそいに来ました。

「アマちゃんもいっしょにいこうよ!」

と、手をさし出されますが、なかなかその手を取れません。

その後も何回か友達がさそいに来ましたが、全て断りました。

そうするうちに、アマちゃんは気づけば独りぼっちになっていました。

(このままじゃ、みんなにおいていかれる!)

そう思ったアマちゃんは、決意をかためました。

うす黒い雲の上から、めいっぱいとびおります。

びゅーびゅーと、冷たい風が火照ったほっぺをなでていきます。そして、

しとん!

ゆっくりとアマちゃんは目を開けました。すると、そこは雨つぶを体に浴びて光るあじさいの上でした。

アマちゃんは飛びはねました。

「やった!勇気を出して良かった…!」

六月二十五日。子供たちがピカピカランドセルをせおって、三箇小学校にやってきました。

子供たちは目を丸くします。

「わぁ、きれいなあじさいの花!」

そこには、朝日に照らされて光る、雨つぶをまとったあじさいの花がありました。

その中の雨つぶの一つが、少し、楽しそうにゆれたように、子供たちには見えました。



【委員会活動】 2024-06-07 14:26 up!

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