図書室


学校図書館レポートで紹介された記事です

がんばっている学校図書館レポート

大阪府大東市立深野北小学校

No.20
学校長 寺谷 淳子
児童・生徒数 268名
蔵書数 4,900冊
連絡先 〒574-0072 
大阪府大東市深野3-28-3
TEL:072-874-4101 FAX:072-874-4101
沿革 昭和54年創立された学校。その当時ではめずらしい"縦割り"での集団づくりを行っていた。現在も続く"全校縦割り遠足"等は子どもたち同士の思いやりの気持ちを育んでいる。 


 JR「野崎駅」から5分の場所に深野北小学校がある。校門前の道路をご近所の方が数人、掃除してくださっていた。校舎に入ると、すぐに図書担当の木原惠子さんが、校長室に案内してくださり、太田忠雄校長先生が、伝統の縦割り遠足の話をしてくださった。雨が降ってくると、6年生は自分が濡れるのもかまわず、まず1年生が濡れないように面倒をみるという。実は、校長先生は昭和54年の創立当時に深野北小に勤務していらっしゃったので、その頃の様子と今を比べることが出来るのだ。そして、校長先生として戻ってきた時にも、変わらず、高学年が低学年の面倒を見ていたというわけである。優しい子どもたちの様子を見聞きし、心が温かくなっていくのを感じながら、学校図書館に案内してもらった。
(取材・文 中村  伸子)

子どもたちに安心感を与える工夫

(見取り図はこちら→)
子どもたちに安心感を与える工夫 子どもたちに安心感を与える工夫
ちょっとした工夫が、子どもたちに「安心感」を与え、学校図書館が居心地の良い場所になる。
  たとえば、机にはそれぞれ一枚、数字と絵が貼られている。(写真左上)絵は、赤ずきんちゃんや浦島太郎などの昔ばなしが描かれているので、数字だけより覚えやすいし、楽しい。こうすれば、新入生でも、迷うことなく座ることができるし、先生に注意されることも減るのではないだろうか。
  また、貸出時の個人バーコードにも工夫があった。一般的には、クラス毎のバーコードを印刷して台帳にまとめ、使うことが多い。深野北小でも貸出用バーコード台帳は準備されているが、その他にも、学年カラーが付いた個々の貸出用バーコードカードを作っている。(写真右上)低学年でも探しやすいように学年カラーをつけているのも一つの工夫だし、6年間その色は変わらない。クラス全員で学校図書館に来たときには、そのカードをトランプのように広げておくと、子どもたちが自分のカードを持って貸出を受けることができる。
  「自分だけのカードがあった方が、面白みがあるでしょう?学年カラーをつけてあるので迷わないし。」
  木原さんが笑顔で教えてくれた。

思いを込めた読み聞かせ

木原さんは学校の予定を組み入れて、年間の読み聞かせカリキュラムを組んでいる。
  こんなことを感じてほしい、こんなことを知ってほしい、そう思わせるお話会を行っている。年間の予定表には、月と学年毎に赤い字の、たくさんの本が並んでいる。予定通りに読み聞かせた本は赤い字を黒い字に、色を変えていく。予定になかったが、読み聞かせした本も色を変えてデータに入れていく。一年間を終えて表を見ると、一目で読んだ本、読めなかった本、予定外だが読んで良かった本がわかる仕組みだ。来年度に向けて計画を立てる指針になるし、自分の励みにもなるという。
  たとえば、1学期に大阪産業大学の留学生を受け入れて交流する。国際理解という視点から各学年にいろいろな国のお話を読み聞かせる。たとえば、1年生に、スリランカが舞台の『きつねのホイティ』(シビル・ウェッタシンハさく/福音館書店)を、3年生には朝鮮のお話『さんねん峠』(李錦玉作/朴民宜絵/岩崎書店) などを読み聞かせた。いろいろな国があるんだよということを伝えたいという思いからである。
  6年生に『オリバーくん』(ロバート・クラウスぶん/ほるぷ出版)を読み聞かせた時には、小さい子向けの本と思われる絵本なので「なぜ、今日はこの本読んだと思う?」と問いかけたそうだ。「人の言いなりにばかりなっていては、いけないよ、これからは自分で決めていくことも必要なんだよということを伝えたかったんです。」そう木原さんは話してくれた。木原さんの読み聞かせにはたくさんの思いが込められているのだ。
  また、木原さんのちょっとした呼びかけで、子どもたちの読み聞かせも自然な形で行われているそうだ。昨年の春に出された図書室便りにはこんな事が書かれていた。「2〜6年のお姉さん、お兄さん、1年生を見かけたらそばで絵本を読んであげてくださいな。読んでもらうのが大好きな1年生です。」
なんだか、自然と優しい気持ちになってくる。
大東市では16年度から電算化が始まった。学校図書館ソフトはOECの「探調」(たんちょう)を使っている。電算化することで貸出がスムーズに行え、新着図書の入力も「TOOLi-S」のデリバリーシステムを活用し、効率化した。書誌データをきちんと入れておけば、人が異動したときもトラブルが少ない。深野北小では、クラス毎の貸出用バーコード台帳の他にも、貸出用個人カードを作るなど十分活用しているようだった。

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